言葉にしないと伝わらない!!

 「税金の申告は面倒くさい」「税金の申告をして、後で調査に入られたら面倒だ」と確定申告を避ける風潮がありましたが、最近では「税金を取り返すぞ」と確定申告の時期を楽しみしている人も増えてきました。「税金はもともと多く徴収されるもの。文句があれば言ってくればいい。正しい申告であれば取りすぎた分は戻します」。これが確定申告の本当の意味なんだということに、気づく人が多くなった表れです。確定申告する人が増えてくれば、「こうすればもっと確定申告がやりやすくなる」という改善を求める要望が増え、より国民にとって使いやすいシステムができていきます。
 新しく始めることに、最初から完璧を求めていたら、せっかくの一歩の踏み出しもできません。ここ連日テレビや新聞で、これまで保険適用期間が無制限だったリハビリ治療が4月から日数に上限が設けられ打ち切られるケースが出ているという報道がありました。リハビリ患者の継続を求める生の訴えに心が痛みます。その報道の中では、医師の判断により上限を超えてもリハビリが続けられる「除外規定」があると紹介があり、患者の側から主張する必要もあると取り上げています。しかし毎日リハビリが必要な人や、介護している人に対し新たに、「除外規定」にあたるかどうかの手続きを一から始めろというのは少し配慮に欠けているように思います。たとえば患者や家族の代理となって、手続きを行うサービスはないのでしょうか。
 まずリハビリ患者の方の多くが「除外規定」に該当するかを問い合わせる。そして規定に該当するケースとしないケースの事例をためる。規定に該当しなかった人達は、何故該当しないのかと再度問い合わせを行う。そしてルールが実情に合わなければ改善する。それを当事者で行うのは物理的に無理ですから、代行してもらう。
 とりあえずで始まった制度を鵜呑みにしてただ従えば正しく導かれるとは限りません。われわれ一人ひとりが言葉にして、使い勝手の良いものにしていく、積極的に自分から関与することが必要だと感じています。