すぐを期待せず、やっと買える水準になった金価格!!

 「金は買いですか?」と聞かれる度に、「金は通貨のリスクを分散するツールとして必要ですが、この水準では興味ありません。1400ドルを割り込んできたら、コツコツと下がれば買いのスタンスで貯めていっていいと思います」と答えていました。

 「えっ??1400ドルまで下がるんですか?」「下がるかどうかは相場だからわかりませんが、そうなったときにどうするのかを今考えておくことが大事なんだと私は思います」

 したがって、「今、金は買いですか?」と問われれば、「すぐを期待せずに、やっと買える水準になりましたね」が私の考えです。ただし、当分の間は金価格が大きく上昇する場面は来ないと思います。何故なら、「売却が機敏にできない投資家(年金資産など)」の資金まで取り込んでしまったため、「どうして金になんか投資したんだ」と損を抱えた結果論で内部から責められる投資家の処分売りでしばらくは金価格の頭を押さえることになりそうだからです。

 しかし、金はそもそも儲かる対象ではなく、資産の保全のためにヘッジ資産として持つ性格のものだったはず。その原点に戻って、すぐの値上がりを期待せず、値下がり低迷した金価格の状態を有り難く思い、投資を検討すればよいのだと思います。

 相場はG20で黒田マジックがどのように評価されるのかの結果待ちで、買いが様子を見る中で、利益確定の売り、手じまいを余儀なくされた売りに押されて膠着しています。イベントが過ぎれば、結果を受け入れて、相場は次のステージに向かって歩き始めます。個人的には、円安・日本株高の流れに変化はないと思います。