日経平均株価の2万円台大台乗せを意識し始めた頃から、投資環境の方向性に迷う投資家からの相談が増えています。
ご承知のように、私は2014年春先から一貫して、安定した収益を求めている方や大きく損をしたくない方に相場の下振れを想定してリスク資産への投資に慎重であるべしと訴えてきました。
ある意味、短期的な相場展開をはずしてきたことは認めます。しかし、今後、大きな資産を減らす結果を避けるためには天井に向かう過程でブレーキを踏み始めないと間に合わないことを何度も経験していますので、相場の下手となじられても、警戒を発するのが私の役割と割り切っています。
ところが、日経平均株価が2万円に乗せて、華々しい見方があちこちから発せられて、心穏やかでないベテラン投資家が増えているのは事実だと思います。
そこで、話を聞けば「慎重な見方と債券投資の有効性」をまた繰り返すのだろうと想定しながらも、前川のところへ相談に来られます。
「以前は強気な見方を聞いても冷静で入れたのに、最近は気持ちがざわつくことが多くなりました。ここで頭を整理しておかないと無茶・無謀に走り出しそうで心配になります」
ということで、強気な見方でざわつく胸を静めるために、ワンパターンの前川の話を聞いておこうと考えるのだそうです。
みなさん、「ですよねー」と帰って行かれます。
「もう二度と同じ失敗は繰り返したくないですからね」とも・・・
ここからはバブルに足を突っ込むことを前提に相場と付き合いましょう。
「まだバブルでない」という人は正直でないか、感覚の鈍い人だと思います。
ベテラン投資家でも普通の感覚を保つのが難しい段階に入っています。