たとえ中国政府でもマーケットリスクをコントロールするのは無理では…

 いよいよギリシャ国民が緊縮策をどのように受け止めるのかの判断が投票結果で明らかになります。

この結果はもちろんマーケットに影響を与えることは確かですが、イエス、ノーのいずれにしても、止まっていたギリシャ問題が一歩先に進むと前向きに考えたほうが良いと思います。ギリシャ国民の間での議論も、いたずらに時間を費やすことで良い結果は生まないと現実を受け止めたものになることを期待します。


 それよりも注目すべきは、中国株式の動きです。中国政府は、以前の日本政府が行ったように株価を支えるために何でもするようなムードになってきました。


 結論から言えば、日本がそうであったように実態以上に持ち上げられた水準を支えようと思っても時間稼ぎにしかならず、隠された不良債権を表に出して、誤魔化さず債権処理を行わない限り、本当の底打ちにはならず、体力をどんどん奪われてしまう結果になるのだと思います。


 個人的には、政府が介入することでいったん相場を持ち上げることができたとしても、多くの投資家はただ眺めているだけで、その後は奈落の底まで持って行かれ、中国の個人投資家は再び株式投資を忌み嫌う展開になる可能性が高いのだと思います。


 不動産投資よりも株式投資のほうが少額から投資が可能なため、参加人数も多く、大きく相場が下落したままの状態が続けば個人消費への影響は大きく隣国日本としても無視できない話です。


 ギリシャ問題に、中国政府の株式市場に対する介入の今後が投資の不透明要因に加わりました。