本日、日経の「人こと」に商船三井の芦田社長のコメントが載っていました。
「パナソニック創業者、松下幸之助氏の『好況良し、不況さらに良し』はまさに至言と最近感じている」というコメントでした。
海運業は絶頂期から突然底に落とされた、釣瓶落としの厳しい業界です。ご本人も「向こう2年は厳しい状態は続くと覚悟している」とのこと。そして、2012年度末までの長期目標で掲げていた船舶数を増やし増強する計画を見直すと。
しかし、その次のコメントにひかれました。
「これを機に好況下で無理矢理使っていた老朽船を退役させ、船隊の若返りを進めたい」。
今できること。
不況期だからこそ、将来のためにできることを考える。景気が悪いことを理由に売り上げが伸びないことを嘆いても、人を恨みに思っても、人をうらやんでも前進はありません。
今だからこそできることはないか。今やっておくべき事はないのか。
資源高で、円高で、株安で・・・。今の状態を置いて、資源安、円安、株高になれば、売り上げが伸び、利益が上がり、設備投資にお金をかけ、雇用を守り増やすことが可能なのでしょうか?
今、準備しておくことはないのでしょうか?
投資も同じだと考えます。想像を超えた株安・円高・資源安で、たった1年足らずで7割も下落した投資対象がザラにある、ひどい惨状です。
今だからこそできることはないか。今やっておくべき事はないのか。
2006年、2007年と、毎日、毎日、「投資すべきか」と悩み、結局踏み切れず、ほとんど投資に参加できなかった人。「あー、あのとき、投資に踏み切らなくて良かった」という人、たくさんいるでしょう。 「一年先輩はえらい時期に退職金をつぎ込んでしまってかわいそうだな」と胸をなで下ろしている人、たくさんいるでしょう。
「好況良し、不況さらに良し」。投資に興味を失っていないのなら、そんな目で、この年末年始で来年の投資を検討してみたらいかがでしょうか。