本日の株式市場も、為替市場も、先週の欧米市場の地合いをひきずる形で、円高・株安となっています。専門家のコメントも歯切れが悪く、「先週と今週で、ことさら円が買われる、株が売られる材料が出たわけでもなく、むしろ良い材料に反応しなくなってきたようだ。本日の動きは欧米市場で円が買われ、株が売られたから・・・・かな?」というコメントが多いようです。
「そもそもこんなに円安になった、株高になったことが行き過ぎだったんだ」とコメントが振り出しに戻る。
「株は下がるぞ。ドルは暴落するぞ」という期待で売り込んでいた人たちの買い戻しはほぼ終わったと思います。したがって、今後は買い戻しを要因に株価上昇や円安になることを期待するには無理があると思います。しかし、「下がったら、円高になったら投資する」、「買い遅れてしまった。投資機会を探る」と考える人が増えて、相場の下値は固くなってきたのが、これまでの弱気一辺倒の地合いとは変わった点ではないでしょうか。
そして現在の日本市場はただ先週の欧米市場の流れをひきずっただけ。本日、欧米市場での評価で、再び株高・円安になれば、明日の市場では「何であんな円高・株安に対して不安になったんだろう」と不思議に思うかもしれません。それぐらい、日本の市場で起こっていることは、参考になりません。投資家にとって、日本時間は空白時間であり、関心のない市場になりきっています。
経済の図体だけは一人前だけど、まったく存在感がない。まるで日本の総理大臣のようですね。
鳩山党首、岡田幹事長の新生民主党が、本当に次期政権与党として頼もしい存在になり得るのか。日本人としては期待するしかありません。
「やっぱり円高か。株安か」と弱気に振れている現在の環境を前向きに考えることが、「楽観しすぎる」と将来言われる可能性は少ないと私は思います。