本日の日経新聞「春秋」のコラムにあった言葉で、松下幸之助氏がコスト削減の進め方を聞かれると、このように答えていたそうです。従来の延長線上では1割減でも苦労するが、発想を根本から変えれば半減も不可能ではないという意味らしいです。
日本は今大改革が必要で、それには理念に裏付けされた強力なリーダシップと信念があったとしても時間がかかりそうな問題を一杯抱えているはずなのに・・。議論されているはずのことが、ほとんど決まりと言わんばかりに動いていたことが突然先送り、骨抜き、うやむやになってしまう。
「従来の延長線上の考え方は捨てなさい」といったん捨てたはずなのに、言っていた本人が「そんなことは言った覚えがない」と持ち帰ってくるの繰り返し。松下氏の言葉が妙に身にしみてきます。
ここもと、ユーロとポンドが強くなりました。外貨準備の割合が米ドルに偏っていることを懸念した中国、ロシア、ブラジルが米ドル・ユーロ・ポンド・円で構成された通貨建てのIMF債を購入するという報道が影響しているのでしょうか。米国債売りのIMF債買い。結果、米ドル売りのユーロ・ポンド・円買いという連想でしょうか。
「貯蓄から投資へ」の流れを作るのに、「貯蓄から投資へ」の関心ばかりが先行し、投資した後の戦略の提示がなかったことが今回の暴落で多くの人をいためつける結果になりました。
同様に米ドルに偏った外貨準備に問題はありますが、その外貨準備の受け皿になるIMF債の使い勝手は整備されているのでしょうか。外貨準備は自国通貨の信用の裏付けです。IMF債の所有は自国通貨の信用の裏付けに適当な選択なのでしょうか。情報が足りないので何ともいえませんが、IMF債の話題は今後注目されることが多くなると思われます。