本当に改正貸金業法が施行されても混乱しないのか??

 上場企業の業績回復の様子が鮮明になっています。2010年3月期の連結経常利益は前期比25%増、2011年3月期は38%増が見込まれている。しかも、この予想は、見通しにくい為替動向など不安定要因を抱え、この2011年3月期の業績はおおむね抑え気味の予想が多いようです。

 その中で、消費者金融大手の決算はある意味気の毒に思います。過払い金の返還負担が引き続き重いのに加えて、この6月18日に全面施行される改正貸金業法により、「貸せる顧客が激減する」「施行後、どれほどの影響があるかの予測は困難」と見通しすら困難な状況にあります。
 日経の記事には、消費者金融の営業現場では「最近の仕事はお金の回収か、お金を借りられなくなった顧客のクレーム処理」「5年前は100件の申し込みに対し、半分は貸していたが、今は10から15件程度」という状況だとありました。
 いざふたを開けてみて、借りられなくなって当然という人は仕方ありませんが、「なんで私が借りられないの?」という人が想定以上に多く、現場や顧客が混乱することはないのでしょうか?その場合にセーフティネットが準備されているのであれば、その利用方法は簡単でスピーディな対応が可能なように準備は万端なのでしょうか?
 「いやー、こんなに混乱するとは想像もしていませんでした」ポリポリ・・・、なんてことはないでしょうか?これまでも、何とか手当とか、何とか業法改正とか、その都度、国民が混乱させられることが続いています。銀行など金融機関では頼れない資金を調達する手段です。これ以外、頼りにできないお金がかなりの部分を占めていると思われます。
 「消費者金融なんかで金を借りなくていいように、普通の金融機関がお金を貸せば問題はないのだ」という人がいます。そういうことが可能な環境が整備されていれば、もちろん問題はないわけですが・・・ね。
 なんか、危うい。「やってみなきゃわかんねえ。混乱すればその時考える」と言われそう。