日経平均株価は一時9,400円を割り込みましたが、結局行って来いの9,700円で引け、米国市場の先物では9,800円程度まで、1万円の大台乗せを期待させる強含みで終わりました。不安定な動きをしていたユーロもドルに対して1.2100台、円に対して111円台まで回復してきました。
「確かに引き続き不安定な時期は続きそうだけど、冷静に水準を考えると、大きくここから株安・ユーロ安になっていくようにも思えないし・・・」と、売りに飽きる、売り飽きの状態が先週の相場だったと思います。今週は、「もし株高になるとしたら・・・、円安になるとしたら・・・、何ができるかな。どれが割安かな」と久々に相場の内容に関心が持てる週になりそうですね。楽しみです。
「お先真っ暗だあ。何も解決策が出てきやしねえ」と悲観一色だった中で、「そうは言っても、すぐに解決できるような妙案があるワケじゃないんだから、冷静になってみるかな。冷静になれば、まだまだだけど、具体的な話しも出てきているじゃないか」というムードが今後勝っていくかに注目です。
ものの見方には表と裏、両面あります。夜の蜘蛛は不吉だけど、朝の蜘蛛は縁起物。
財政赤字は心配だけど、財政出動は好ましい。
先週の菅総理の所信表明演説。安倍元総理の「美しい国日本」、鳩山前総理の「友愛」、何を言っているのか、言いたいのかが分かりませんでした。
「何を言うか」という言葉遊びではなく、「何を行動に起こしたのか」に関心があります。
まだ、メンバーを変えただけで、何もしていない民主党。あの小沢前幹事長に不満を持ちながら、ただ長いものに巻かれて時間を過ごしただけの人が大半を占めた民主党員。すぐに「信頼してくれ。これからは頑張るから」と言われても無理です。信用できません。
だけど、菅総理が結びで掲げた言葉には期待します。
「これまで日本において国家レベルの目標を掲げた改革が進まなかったのは、政治的リーダーシップの欠如に最大の原因があります。国全体の将来を考え、改革を進める大きな政治的なリーダーシップが欠如していたのです。
国民の皆様にビジョンを示し、そして国民の皆様が よし、やってみろ と私を信頼して下さるかどうかで、リーダーシップを持つことができるかどうかが決まります」
わかりました。まずビジョンの提案があるんですね。「こうなったらいいなあ」という盛り上がった居酒屋トークではなくて、実行の行程を見せてくれんですね。
「なんでこんな唐突な話が出てくるの?」という、どんな将来に結びついていくのかのイメージがみえない話しが多すぎました。提案をお待ちしています。