聞かれて困る「どんな投信がいいですか?」という質問は??

 私は投資信託に元々余り期待していないので「どんな投信がいいですか?」と漠然とした質問されると困ってしまいます。
 「投信はプロが運用するから安心」なんて期待するから、結果を見て不愉快になる。プロが運用したって、下落した投資対象で運用すれば損してもしかたなく、大事なのは「投資する対象が割安なものか」の判断です。「投資信託の何を選ぶか」ではなく、「何に投資する投資信託を選ぶか」がポイントになります。
 そこで質問をもらうなら「私は中国株式に関心があるのですが、この投信をどう思いますか?」と具体的な投信について質問してもらうと、同じ投資対象に投資する他の投信と比べて、どんな特徴があって、どんな点が優れ、どんな点が評価できないのかを説明できます。
 その答えを参考にして、その人が自分で投信を評価するモノサシにしてもらえれば幸いです。
 投資信託は投資対象を決めて、まずインデックス型から選びます。もしインデックス型よりも、もっと期待できる成果が期待できそうなアクティブ型が見つかれば検討します。信託報酬の多少の高さ加減でインデックス型の成績に劣るような、情けないアクティブ型なら存在価値がありません。
 またインデックス型であっても、アクティブ型であっても、値上がり利益を目的にした投信は、投資対象が割高になったら自分で決断して売らないと損をします。「投信だから長期投資してれば大丈夫」なんて真に受けたら、大変なストレスを抱え込むことになります。たとえ、結果的に長期投資で価値が元に戻ったにしても、大きく値下がりをした時点で、多くの人は投資をあきらめ、投資を恨みに思うストレスを経験しなければならないからです。だから、投信そのものに惚れ込まず、どんな投信でも投資対象の割高割安を見て投資と付き合うことが大事になります。
 アクティブ型でも「さわかみ投信」のように、「君たちはお金を預けてくれればいい。私が安いと思えばガンガン買うし、高ければ売るから」という投信もあります。これは、基本、投資家の判断は必要ない楽ちん投信です。楽ちんであるが故に、さわかみ投信をどこまでも信用する覚悟が必要で、信じて託したお金は結果が悪くても文句を言ってはいけないですね。そこまでの覚悟を持って、さわかみ投信に投資しているのか、投資家の覚悟が問われます。
 個人的には、インデックス型に毛が生えた程度の期待しかできないアクティブ型ならいらない。同じアクティブ型ならさわかみ投信のように、どや顔で俺に任せろ的な自信満々投信がもっと多く出てきて欲しいと思います。
「あなたのまねはできません。このお金で代わりに運用してください」。そんな投信出てこい!!
それでは、みなさん、良い年を・・・   来年を良い年にしましょうね