傲慢な人ほど使いたがる言い回しに「実るほど頭を垂れる稲穂かな」があるそうです。振り返って見ると、ふむふむと思うようなところが私にもあります。
この言葉を聞いて「ロシア」という国をイメージしました。98年のロシア危機では国家破綻の寸前まで追い込まれましたが、原油・天然ガスの急騰により、世界に冠たる国として復活しました。
最近では中国の情報は以前よりも取りやすくなりましたが、依然ロシアについてはよくわかりません。たまに入る情報のほとんどは、ロシアの国益が強調された、日本人にとって好意的なものではありません。
司馬遼太郎の「龍馬がいく」だったと思いますが、「日本人との交渉はまず怒鳴りつけることが有効だ」とロシア外交官が語るシーンを思い出します。
資源はお金みたいに、持つほど、もっと欲しくなり、はたから見れば十分持っているはずなのに、隣の人をうらやましく思うものなのでしょうか。資源があるロシアと資源がない故に大事に使う技術を身につけている日本とは補完しあえるパートナーになれると思うのですが。
ロシアが信頼できるパートナーであれば、四方海に囲まれた北海道は有力な海運拠点として大きな発展が期待できるかも知れません。虫がよい話かも知れませんが、羽振りが良くなったロシアが今こそ、日本に対して両国にとって有効な提案をしてくれればなあと思います。そうさせない日本側に特別な事情があるようには思えないのですが。現状はとてももったいない状況だと思います。