値動きの上下、価値の変化に一喜一憂せず、あらかじめ想定していた水準に入ってきたら、割高であれば売り、割安であれば買いを検討し実行していきましょう。
先週の為替相場は、米ドル80円80銭、ユーロ114円、豪ドル85円50銭と相対的に円高が進みました。原油価格は100ドル割れ、金価格は1500ドル割れと小康状態が続いています。
日本株相場は欧米株相場が軟調に推移する中で、日本独自の買い材料が見当たらず、しかも枝野官房長官が銀行に東電融資の債務放棄を求めたことで市場に今後どんな影響があるのかと重石となり、上値を形成していく環境は目先期待できないでしょう。
したがって、今週は「割安な水準に入った場合に投資をするか」の一点に絞って検討する週にしたらよいと思います。どんな状況にあっても、新規投資を考えていないという人にとっては退屈な週になる可能性が高く、相場以外のことに関心を持った方が意味のある週になると思います。
「あーやっぱり、そうだったんだあ」と疑われていたことが結局は事実として露見し、「政治は事実を隠し通すことは出来ないのだから正直であるべし」という流れがはっきりしたのだと思います。
もうひとつはっきりしたことは、以前とは異なり、いろいろな課題が毎日のように発生しているけれども、大きく動揺することは少なくなり、前に進むようになったように感じます。
これは慣れだけではなく、危機対応に知恵が現場についてきた表れではないでしょうか。
今この期に及んで「想定外のことが起こりました」という言い訳が効くようなことはほとんどなくなったと思います。これは好材料ではありませんが、悪材料ではなくなったと考えます。
底値の岩盤は見えてきました。