今週も引き続き、上がらないけど下がらない相場が続いています。本日は注目される日銀白川総裁のコメントがありますが、おそらくサプライズも失望感もない、淡々とした内容で終わると思います。来週末には、ギリシャ、フランスの選挙を控え、投資家の様子見は続くと考えるのが自然だと思います。
この選挙結果により、この緊急事態に劇的な変化・革新が起きるとも思えず、良くも悪しくも、相場動向に対しては大きなインパクトを与える結果にはならないと考えます。
その中で、これまで下がると思って、売り込んで儲けようとしてきた人たちの買い戻しが相場の底を支え、底堅さが確認され、少しムードが強気に転じていく可能性が高いと思います。
不透明な要因としては、「あー、やっぱり」というサプライズなき、失望感が広がるだろう「決められるのは先送りだけ」という日本の政治に対する市場の落胆が相場にどんな影響を与えるかです。
おそらく、このままでは「消費税引き上げ論議の先送り」「原発再稼働論議の先送り」となる可能性が高いです。議論も中途半端に、少し掘った穴を埋めて、回りを散らかしたままで放り出し、次の総裁選の行方に思いをはせる最悪、最低の事態になったら、さすがに市場の堪忍袋にも限界があるのではないでしょうか?そうならないことを願います。
しかし方向性で考えれば、ユーロ圏に再び危機感が高まっていますし、米国景気に停滞の兆しが見えれば米FRBは6月に再度一歩踏み込んだ金融緩和政策に踏み切る覚悟を見せているので、危機感感から日米欧、世界同時に、セーフティネット強化に向けての宣言が出やすい環境が煮詰まってきているのは強材料だと思います。日本がダメでも、再び米国株式・ドイツ株式が上昇基調を回復すれば、日本株も連れ高期待が高まります。連れ高しか期待できないのは非常に残念ですが・・・。