パナマ文書の影響は広がりそうですね!!

 タックスヘイブン(租税回避地)を使った節税実態を暴露した「パナマ文書」に登場する企業や関連人物の全リストが5月上旬に、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)のホームページで公開される予定らしいですね。


 「庶民からは厳しく税金を取り立てて、一部の富裕層の課税逃れには見て見ぬ振りをしてきた」と世論から叩かれて、行政も真剣に対応せざるを得なくなりそうです。特に、難民問題で一般庶民の不安・不満が高い欧州での混乱は避けられないのではないでしょうか。


 たぶん富裕層には節税の意識は強いものの、多くのケースでは、知識を持った金融機関側の働きかけをきっかけにしたものが多いと想定すると、金融機関を含めた専門家集団への真相・責任追究が今後強くなり、結果、金融機関の経営に対する懸念が広がる可能性もありえます。


 金融危機の発端となった「サブプライムローン問題」と同じように、実態が見えないだけに現在の段階で、「心配ない」とか「大変なことになる」とか言えない事柄ですが、マーケットにとって新たな不透明な要因が加わったことは確かです。したがって、不安の火種を消すためにも、この問題にふたを閉めて放っておくことは出来ないと考えます。