株式投資はいらない!!

投資セミナーなどでは「資産を守るためには分散投資に心がけましょう」という前置きがあって、その分散投資の選択肢として「株式」「債券」「不動産」、最近では「商品」をあげ、これらを同時に持つことで資産全体でみた価値の変動を抑える効果があるという話をよく耳にすると思います。
こうした分散投資の考え方は必要ですが、だからこれらすべてを同時に持たなければ資産が守れないかというとそうではないと私は思います。人によっては「株式投資はやる必要がない」という人もいらっしゃるはずです。
預金金利が4%程度あれば、何かで運用しなければと今ほど焦る人は少ないでしょう。つまり預金自体の商品性ではなく、預金金利に不満があるということだと思います。だとすれば、4%程度の運用を達成するのにどんな運用の選択肢があるのかを検討すべきであり、最初から「投資=株式投資を始めなければならない」と決めつけて、窮屈にする必要はないということです。4%程度の運用目標であれば、株式投資にさほど頼らなくても、外債投資など利息収入を主体にする投資対象を組み合わせることで十分達成可能な水準です。
よく宇宙を題材にした漫画で「ワープ」というものがあります。そこを通ると一瞬にして目的地に近づける行為です。「株式投資」はいわゆるワープです。一瞬にして4%を達成できるかもしれませんが、もしかしたら見当違いなところに出たり、振り出しに戻ってしまうかもしれません。人によってはワープを使わず、巡航速度で目的に向かった方が心安らかに過ごせた人もいるはずです。大事なことは「ワープ」が必要だと理解して取り組んでいるかです。