昨日もブログに書きましたが、今の相場は上がっても下がっても、私は納得しています。
日経平均は一時17600円台に乗せ、6年半ぶりの高値圏。3月末までに18500円を予想する専門家も少なくありません。現状の予想利益で日本の株価をPER(株価収益率)ではじくと22倍、米国の15倍、英国の13倍よりも割高ですが、業績の大幅上方修正されることを前提にすると日本株は割安になり注目が集まるということがメインの買い材料となっています。
株価は将来を先読みして変動すると言われています。これだけ円安が進行し、以前に比べて商品市況が落ち着いていれば、業績好調だと言われてきた企業の大幅な上方修正があって当然です。あって当然のことが起こったところで、株価はそこから買う材料になるのでしょうか。大幅上方修正は当然現在の株価にかなりの部分織り込まれていると考えるのが自然だと思います。見るべきポイントは、今期の業績ではなく、更なる円安メリットを期待しにくく、商品市況の高まりを想定し、そして来期の賃上げというコストアップ要因を配慮した上で、来期以降の業績をどう見ていくかだと思います。
よく決算期に行われるやり取りですが、「何でこんなに良い決算が出たのに株価は反応せず下がるのですか」。その時、専門家はみんな当たり前のように答えるじゃないですか。「株価は既に材料を織り込み済みだったんですね」と。
最近の投資セミナーの資料で気になるのは、チャート分析が主体で、マクロ的な見方や、個別企業の業績見通しなどミクロ的な見方に割かれる時間が少なくなっていることです。
「チャートで見ると・・・」。専門家の間でも、現在の株価を評価し、今後の株価をはかるモノサシとして、チャート以外には見当たらないということでしょうか?
上がっても下がってもおかしくない相場ですから、どちらかの方向に賭けず、投資家としては「上がったらこうする」、「下がったらこうする」を準備したいと思います。