日経平均株価は一時16500円台、ドルは115円14銭と、株価、為替ともに妥当な水準に届いたと思います。ただし、相場は行き過ぎるもの。特に3月は決算の多い特殊月ですし、これで底は打ったと楽観するのは気が早いと思います。
しかし、これ以上の下げは割安の度合いが高まる道ですから、「割安なところがあれば投資する」と前向きに行方を眺めるという、これまでのスタンスを維持したいものです。
ここで来週のイメージを持ってください。「一旦持ち直した日経平均株価が16000円を割り込んだ」、「ドルが115円を割り込み114円前半まで円高進んだ。ユーロがとうとう148円を割り込んだ」。こうなると、市場はパニックになることが想定されます。
そしてこのとき、現在NHKで放映されている「ハゲタカ」が舞い降りるのです。「みなさんが迷っているのであれば私が値段を決めてあげましょう」と叩いて買い漁ります。 しかしそれは正常な価値、妥当価値を市場に気づかせる明確なメッセージにもなるわけですから、ある意味必要悪です。「叩かれた不当な価値」だと言うなら、もっと高く買ってくれる先を見つけてきなさい。何だったら自分で買ったらどうですか? こうして新しい市場価値が出来上がってきます。
我々は「ハゲタカ」が舞い降りて交渉に来たら、対等に渡り合えるように、妥当価値を知り、割安の度合いを知って話し合いに臨みたいところです。外人の言い値、相手の言い値を丸呑みにせざるを得ない心理状況にはなりたくないものです。
そのためには、過大な投資をして、神経をすり減らしている状況は避けなければなりません。余裕がありますか?それが今一番大事な自己チェックのポイントです。