私はしばらくテレビゲームに興味を無くしていました。いくらやっても子供に歯が立たないから。悔しくて、子供に隠れて練習したこともありましたが、センスがないのでしょうか。全然うまくなりません。上達しないのです。
しかし任天堂のDS「脳トレ」シリーズ、そして「ウィー」の登場により、これならお父さんを見る家族の目は尊敬に変わり、復権を果たせるかもと期待しています。任天堂がこの道筋をつけてくれました。どんどんプロ志向になる「テレビゲーム」に落ちこぼれた私みたいなものを救い、女性、高齢者までも取り込んだ、任天堂の戦略の勝利。家族みんなで楽しめる、テレビゲームの原点に返りました。
新しい携帯電話にはいろいろな機能がついて便利なようですが、取扱説明書は辞書のように厚く、文字は小さく、とても読む気になりません。最低限理解しておかないと携帯電話を快適に使えない事項にまず絞ってもらい、もっと知っておくと便利なことは意欲がある人が後で見ることが出来るように工夫してもらえないでしょうかね。情報が多すぎて、かえって使う前から億劫になってしまいます。
今年の9月から金融商品取引法の全面施行により、投資家保護の観点から、これまで以上にリスクを認知し、自分で投資判断するに足る情報開示が義務づけられます。これ自体は非常に大事なことです。しかし投資家の立場でいえば、「何が情報として必要なのか」、「その情報がどんな意味を持ち、どんな利用の仕方をすればよいのか」など、初心者には、まず理解することが難しいでしょう。にもかかわらず、淡々と事務的にリスクの説明を長くされても、人間の集中力には限界があります。投資家に自己責任を果たしてもらうためには「これも説明しておかなければならない」と、「これも、あれも、そっちも」といろんな説明をたくさんするのではなく、必要な事項を整理して説明してもらいたいものです。
実際、銀行の窓口で投資信託を販売した当初は、投資信託を購入すると決めてきた投資家に対しても、銀行の窓口でリスクの説明を1時間半に渡って聞く羽目になり、不愉快な思いをしたと聞きました。最初は仕方ないと思いますが、現場の対応が落ち着いてきたら、「この説明は、ここが確認できたら、もっと簡単でいい」とか、「顧客との同意があれば、ペーパーのやり取りでいい」とか、情報開示のやり方を現場に即した工夫を行い、省いたり簡素化したりして、情報開示の説明が、かえって投資家の負担にならないような配慮が必要だと思います。
投資家が億劫になるやり方では、投資家の広がりは期待できません。