経営には感心なし、あるのは株価だけ!!

 良くわからないことに対して、安易に考えを述べることはよいことではないのは重々承知しているのですが・・・。
サッポロホールディングスのM&Aの話しを聞いたときも同じ事を感じました。「経営には感心なし。だけど活かし切れていない現預金や不動産には興味ありあり。切り売りしたら、今の経営を続けるよりももっと儲かるんじゃない。なんだったら、この水準で売ってくれるならいつでも買うよ。でも私の言い値のもっと高いところでまとめて買ってくれる人がいたら一番楽なんだけど・・・。誰かいない?」と、今回のブルドックソースのTOB話で、またこの声が聞こえました。大株主である立場の人が株価をつり上げる、もしくは株価をつり上げようとしているように誤解を受ける行為を、こんなに大々的に行って問題ではないのでしょうか?
 しかも、いろいろなところに「スティールパートナーズの保有銘柄」が紹介され、ある意味意図的な流布を感じます。品格?品?という点からも、理解が出来ません。
 また株価が上がればいいという観点だけで、こうした投資に乗っかろうと考えている人もいただけません。世間に注目されず割安な株価の会社に関心が集まるのはいいのですが、株価が急騰したら売り逃げておしまい。その後高値つかみをした投資家株主の怨嗟の声を長々と聞かなければならないかもしれない企業および職員は気の毒です。
 せめて株価だけではなく、会社の将来に期待できるような提案のひとつぐらいしましょうよ。一時的にでも株価が上昇すればOKという株主だけではないのですから。こんなことが繰り返されていったら「あの会社は昔は良い会社だったのにねえ」という抜け殻ばかりが目立つようになり、ゴーストタウンのような、ますます活気のない市場になってしまうのではと危惧します。皆さんは株価にだけ関心を示す大株主の姿勢をどう評価しますか?