本日の後場、日本株式市場は全面安の325円安。日経平均株価は15800円。今晩の米国FOMC(米連邦公開市場委員会)での政策金利がどうなるかに、市場が息を飲んで注目しています。
「FFレートの0.5%引き下げは市場では織り込んでいて材料出尽くしなる」とか、「FFレートの0.25%引き下げでは市場での失望を呼び株安、円高になる」とか、概ねFFレート0.5%の引き下げを前提に動いています。
各国中央銀行は、サブプライム問題などの影響により一部に信用収縮の動きが発生しているため、今後も必要な資金供給を行うと度々市場にメッセージを送っていますが、片一方で「借り手は救済するけど貸し手は救済しない」、「インフレ発生に懸念が残る」と安易な金融緩和の要求に対して牽制姿勢を崩していません。
インフレ退治を信条とする中央銀行にとって、金利を引き下げる決定は相当抵抗があるもの。
特にこのサブプライム問題で大事なのは資金の必要なところにお金を届けることが優先されることであって、金利を引き下げることではない。むしろ原油が史上最高値更新している状況のほうが気になる。なんでこんなときに、中央銀行が尻ぬぐいをしなければならないのか。そんな声が聞こえてきそう。
もし金融緩和して本当にインフレが発生したら「何であのとき中央銀行は金利を下げたんだ」と言われ、責任を全部負わされることになるのが分かり切っているのに」という、ぼやきも聞こえてきそう。ここで引き下げに踏み切れば、間違いなく次の利下げを市場は期待する。その間、FRBはインフレへの牽制が打てなくなってしまう。そんな政策余地を狭める、市場に催促された引き下げの形を取るのだろうか。こんな時に決断しなければならないバーナンキさんは気の毒である。
安倍さんのように「やーめた」とはいかないでしょうから。私はすんなり市場の言うとおりに、バーナンキさんは行動しないと思います。相場が動きそうな気配を感じます。