有楽町阪急が30代の女性客を対象に調べたところ、1ヶ月の美容消費は7万円で内訳では化粧品が2万円、エステが2万円、サプリなどが3万円だったそうです。「綺麗でありたい」という気持ちは求めればきりがないものですね。一旦始めると、止めると「どうなってしまうのか」と不安に思い、綺麗になる努力を止められなくなり、そして気がついてみると、またひとつ、またひとつ、もっと良いもの、もっと良いものと増えていく。美容消費が増えているのは「景気がよいから」という理由だけではなさそうです。
一方で米住宅着工が大幅に鈍化し、米国産丸太の価格が急落しているそうです。米国内での需要が予想以上に悪化し、米国からの輸出圧力が高まっているそうです。輸出しているぐらいですから当然、米国向けの輸出も減ってきており、屋根や窓枠など米国向けアルミニウム加工品の売り上げが落ちてきているという報道もありました。米国の住宅産業停滞は米国だけの問題ではなく、すでに米国の消費低迷が米国向け輸出に暗雲が垂れ込めてきた様子が伝わってきます。
そういう意味では現在の状況は、贅沢品を今すぐ諦めきるほどの切迫感はないけど、「ちょっと変わってきたのかな」という事柄があちこちで起こり始め、景気悪化が気になり始めたところと言えるでしょうか。
東証は海外の証券取引所にならい、人気の海外ETFの品揃えに力を入れていくそうです。海外のETFの品揃えは、確かに国内投資家に投資の選択肢を広げるツールとして有効だと思います。しかし、ここにきて投資家の投資意欲が減退しているのは、魅力的な投資対象が見当たらないという理由だけでしょうか。品揃えを増やすことが取引所や販売金融機関の役目なのでしょうか。投資家は投資に迷っているのではないでしょうか。投資家は迷いがあるため、投資の自己責任の重圧で投資に臆病になっているのではないでしょうか。取引所や販売金融機関は、投資家の不安がどこにあるのか、どの程度のものなのか、ヒアリングをかけ実態を把握することも並行した方がよいと思います。私の回りを見る限りですが、以前に比べて投資にワクワクしている人は少なくなり、ストレスを感じ始めている人が増え始めているように感じます。