投資について相談をする人が回りにいない。現在投資しているものに振り回されていて、どんな形で投資と付き合っていったらよいか、一人悩んで自分を責めている。そんな「投資難民」が増えているように思います。
投資は何もないところから独学で始めると大変苦労します。分からない点を聞ける助言者がいると有り難いものです。しかし、今から投資を始める人にそんな人が見つかるでしょうか?
以前であれば証券会社で口座を開けば、否応なしに担当者がつきます。しかし現在は口座開設時に、?手数料が割高な担当者付きのコースと、?手数料が割安だけど担当者はつかず問い合わせなどの窓口がコールセンターになるコースを選択できるようになっていて、通常はコストが安いという理由で、?を選ぶ人が大半ではないでしょうか?
つまり初めて投資をするのに、助言者がいない、助言をどこに求めたらよいかを知らない、もっと言えば、何が分からないのが分からない状態の心細い投資家を大量生産しているわけです。
こんな形で投資を始めれば、直に大きな損をしたり、大きな損をしないまでも今後が不安になり、投資の継続を諦めてしまう人がほとんどでしょう。とても「貯蓄から投資」への道が開ける状態ではありません。
コールセンターに問い合わせの電話をしてみましたが、オペレーターまで行き着くのに、「ピポパ」を何度押したことか。聞き逃して最初からやり直しということも。しかも投資初心者では、どれを選択したら自分の問い合わせ場所に行き着くのかもわからず、ストレスになるでしょう。
「こんなに面倒ならやめた」と、投資以前のところで諦める人も多いのではないでしょうか。
人の表情を見て説明する対面窓口でも十分な説明が難しいのに、そもそも電話での対応では限界があります。商品の品揃え以前に、「投資難民」を増やさない、救う仕組みづくりが必要です。
「投資難民にならないために」という話を、今後機会があれば、していきたいと考えています。
結論だけ申し上げれば、「投資が自分にとって必要なのか」、「どんな投資をしていきたいのか」を、投資を始める前に自分の中で明確にしておくことです。