「分配金が多いから投資したのに・・」と、投資していた投資信託の分配金が大きく下がり、プンプンと怒って話す投資家がいました。しかし、分配金を支払う原資はあくまでも投資信託がため込んだ利益だとすれば、利益に見合わない分配金を出し続けるだろうと考えていた投資家さんにも問題があるでしょう。「基準価額が下がり続けている上に、分配金の額を引き下げられたのでは取り柄がないじゃないか」。もしかしたら、無理な分配金を出し続けていたから、基準価額がだらだらと下げていたのかもしれません。分配金の額を引き下げたあとの基準価額の推移は以前よりも安定していませんか?
運用会社や販売会社の中で、今後も安定した分配金が出せる投資信託なのか、それとも引き下げになりそうな投資信託なのか、投資家が「そんなことを聞いていない」と不満が出ないように、ちゃんと常日頃から説明しているところがどの程度あるのでしょうか。
投資家の中には「分配金を楽しみしていた」人が多くいて、基準価額の下げには余り関心なく、過ごしている人がいます。しかし、「その分配金が減った」ことに気づいたら、その投資家は何を思うでしょうか?おそらく、基準価額や投資元本がどうなっているかに、関心が移り、「えっー、何でこんなに下がっているんだ?」と不安、そして不満に思う人が現れるのではないでしょうか?
「分配金を大事にしていた」投資家のフォローが十分ではなく、不信感を持たれたたら、その後の関係にも響きそうな気配です。昨日、そばで不満を聞いていて、「おそらく」と思ったことを書いてみました。