昨年の6月にこのブログで、女子ゴルファーの福嶋晃子プロが「米国で購入した自宅を、購入したときよりもかなり高い値段で売ってくれと言われています。もう少し高くなるかも知れないので、様子を見ています」というテレビの中でのコメントを聞いて、私は「将来手放す気があるなら、求められるときが売り時ですよ」と書きました。
これは私の経験則ですから根拠はありませんが、私の印象では人から「是非売ってくれ」という切羽詰まった要請があるときは相場の天井圏にあるときだと思っています。特に不動産の場合、本来買ってすぐ転売ができるような状況が異常であるはずなのに、「ちょっとそれって高いんじゃない?」と持ち主が思う価格で、すぐ売ってくれと言ってくる。明らかに、もっと高く買う人が確実にいるからです。これは、やはり糸が切れた凧相場、バブルに入っているということだと言えます。
本日午後、旧郵政公社の決算が発表されます。運用がすごく好調で、07年9月期半期の決算では、トヨタに迫る好調さと言うことです。内容は国債や株式などの売却益の積み上がりだそうです。
この結果は、今年の相場環境の中で意外に思う人が多いのではないでしょうか?そんなに利益を出しやすい相場だったかな?
内容は発表前ですから分かりませんが、この決算は3月から9月の決算です。しかも、10月1日からは、旧郵政公社は民営化することが決定していました。つまり、尻が決まっていたのです。
おそらく旧郵政公社は、4月以降、余り相場観を入れずに少しずつ利益確定をしてきたのではないでしょうか?尻が決まっているから、価格に躊躇無く機械的に売却することができた。結果、サブプライム問題の影響もあまり受けずにすんだ。非常にうがった見方です。的外れかも知れませんが、相場の勢いが残っているときに利益確定するのは勇気が要るものです。
今年を振り返って「あのときお金が入り用になって、株を売っておいて正解」とほっと胸を撫で下ろしている人多いのではないでしょうか。
「求められたときが売り時」、「腹八分に病なし」、「利食い千人力」、「魚の頭としっぽはくれてやれ」