私が20年以上前に大変お世話になった税理士の黒木貞彦先生(広島在住・84歳)が、このたび『物価を下げる消費税にする』(プラチナ出版)という著書を送ってくださいました。
現在も現役で活躍され、YouTubeでも積極的に発信されている“パンチ黒木”先生です。
■ 現行の消費税には「構造的な欠陥」がある
黒木先生の主張は明快です。
現行の消費税は大きな欠陥を抱えているため、即時廃止し、国民が納得できる新しい消費税(本来の消費税)を創設すべきだ。
私はこれまで、「消費税ゼロ」を訴える政治家や、「益税をなくすためにインボイスが必要だ」と主張する政治家の話を聞くたびに、どこかモヤモヤしていました。
しかし黒木先生の本を読んで、その理由がはっきりしました。
**“対案がない議論は説得力を持たない”**ということです。
そして本を読み終えたとき、思わず「これでいいじゃん」と声に出したほど、腑に落ちました。
■ 消費者が払った160兆円の消費税。そのうち国に入るのは30兆円だけ
黒木先生の指摘は衝撃的です。
- 消費者が10%の消費税として支払っている総額:160兆円
- 事業者が実際に国に納めている消費税:約30兆円(2%弱)
差額の 130兆円 が制度の中で消えている。
これがいわゆる「益税」と呼ばれるものです。
ここだけ聞くと、
「事業者はちゃんと税金を納めろ」
「益税をなくすためにインボイスは必要だ」
という議論に分があるように見えます。
しかし黒木先生は、問題の本質をこう見抜きました。
“事業者が悪いのではない。仕入税額控除という仕組みが、消費者が払った税と国の税収を一致させない構造を生んでいる”
つまり、制度そのものが不公平を生んでいるのです。
■ 仕入税額控除という仕組みが「消える130兆円」を生む
現行の消費税は、
- 消費者から預かった消費税(10%)
- 事業者が仕入に払った消費税を控除する仕組み(仕入税額控除)
この二つが組み合わさっています。
その結果、
消費者が10%払っても、国に入るのは2%程度
という“ねじれ”が生まれます。
黒木先生はここを「制度の欠陥」と断言しています。
■ 黒木先生の提案:仕入税額控除を廃止し、税率は2%で十分
黒木先生の提案は非常にシンプルです。
- 消費者が払った消費税は、例外なく全額国庫へ
- その代わり、税率は2%に引き下げる
理由は明快です。
実際に国に入っているのは2%分なのだから、最初から2%でいい。
この新税方式には、次のメリットがあります。
- 消費者の負担が10% → 2%へ大幅に軽減
- 益税問題が消える
- インボイス制度が不要になる
- 制度がシンプルで透明
- 物価に連動する安定財源になる
読んでいて、私の長年のモヤモヤが一気に晴れました。
■ なぜこの議論が国会で聞こえてこないのか
黒木先生の本とYouTubeを拝見し、
「なぜこうした視点がもっと議論されないのか」と感じました。
私は、物価上昇に合わせて税収が安定する消費税は、国の財源として必要だと思っています。
しかしそれは、国民が納得できる仕組みであることが大前提です。
黒木先生の提案は、その前提を満たす数少ない“対案”だと感じました。
■ 関心のある方へ
黒木先生の著書『物価を下げる消費税にする』は、現行制度の問題点と新しい消費税の姿を、誰にでもわかりやすく解説しています。
また、YouTubeでも積極的に発信されていますので、
「パンチ黒木」と検索して、ぜひ先生の解説を聞いてみてください。
私自身、この本と動画のおかげで、長年の疑問がすっきり解消しました。

