正直、サブプライムの激震地が日本でなくて良かった!!

 私は十分ではないかも知れないけど、危機感を持った対応を米国のFRBはこれまで行ってきたし、聞く耳も持っていると思います。それでも、市場では「後手に回っている。金融の不安の核心に触れずにいる」と非難されています。
 注目指標の発表前後や、たとえばベアスターンズ証券の破綻懸念が発生すると、すぐさま市場に不安心理が広がらないように、対策を打ち出し、「我々は無関心ではありません」というメッセージを出しているように私には見えます。時間稼ぎではなく、「いかに短時間にしてこの混乱を収めていくか」という取り組みが見えるようで個人的には最近の動きを好感しています。すぐさまの相場好転につながるほど軽い課題ではないので、実際の好転までには時間がかかりますが、逆にこうした対応の先にはムードの好転が近づいてきていると思います。
 「世界が米国をどう見ているのか。どう見られているのか」に対して、米国自身が危機感を持って、そして受け止めているから、こうした対応が出始めたのだと思います。
 私は正直、サブプライム問題の激震地が日本でなくて良かったとホッとしています。
世界が「日本はどうするのか。どうしたいのか。どんな手を打ったのか。それは有効な手なのか」に注目した場合に、現状の日本政治でどれだけの発信、メッセージが期待できるのでしょうか?
 どうひいき目に見ても、「その時になればできる」とは感じられない、思えない、鈍感ぶりです。
 
 しかし、これだけ米国を揺らがしているサブプライム問題の影響が日本に関係ない形で収束するとは思えません。いずれ日本も自国の問題として、喫緊の対応が求められる時期が来ると思います。欧米がサブプライム問題の対応に忙しくしている最中、何も貢献しない日本に対して、日本が困ったときに世界が関心を持って日本を救おうとするわけがありません。
 いろいろなところで、「日本に存在感が無くなっているだけではない。日本が当てにされず、目にも入っていない」という海外現地で活躍する日本人の声を聞くことが多くなりました。
「無視」されていることにも気にかけない鈍感さを、いつから、身につけてしまったのでしょうか?
小泉元首相を目で追う国民が日に日に増えている現象を、自民党、民主党を問わず政治家はどのように感じているのでしょうか?
 「小泉さん、もう一回立ってくれないかなあ」と他力本願の政治家ばかりが目立つように見えるのは私だけでしょうか?