これで日本は変わると期待を持たせてくれたあの頃、郵政解散総選挙で自民党が大勝したあの頃の株価まで戻ってしまいました。これまで東京の為替市場は存在感がなく、東京市場では余り大きな動きはなかったのですが、最近は東京市場で大きく円高に振れるようになりました。相当、個人の外国為替証拠金取引(FX)で円安期待で持っていた人の投げが発生しているものと想像されます。
信用・先物取引やFXなど、人からお金を借りて投資している人にとっては、非常に心中穏やかならぬ環境が続いていますし、今現在のところでアップアップしている人であれば、精神衛生上良くないので、手仕舞いし、リセットして次回に備える余裕を取り戻したいところです。
お金を借りてまで投資はしていない人でも、これだけ短期間に円高、株安となれば、やはり心中穏やかでない人が多いと思います。その方には、「腹をくくる」ことをお勧めします。
どんなに急いでいても、電車に乗れば、車に乗れば、その中でたとえ走ったとしても、目的地に早く着くわけではありません。
少し下がったら「買う」、少し上がったら「売る」と、すぐの対応を敢えて考えていない人は、どうせ相場を眺めていても何をするわけではないのですから、相場としばらく距離をおいて、気分転換を図れるものを見つけましょう。これは「言うは易く、行うは難し」だと思います。自分ひとりで悶々とせず、できれば人に話して気を紛らせることができればよいのですが。
人に聞いてもらうだけでも、だいぶ精神的に落ち着いたりするものです。
そして「割安なものがもっと割安になって買おうかどうしようか」と迷っている人は、ストレスチェックを行ってみてください。ストレスチェックは「もし買った途端に下がったら、どの程度ショックを受けるのか」を事前に考えることです。そのとき、「新たなストレスを抱えてしまう」という人は追加投資は様子を見たほうがよいでしょう。
下がったとしても、「更に投資チャンスが続いている」と思える人は追加投資を前向きに考えてよいと思います。いずれにしても、現在の日本株、為替水準は日本人にとって、以前よりも魅力的な環境であることは間違いありません。「何でここで買えないのか」という心理は仕方ないにしても、「投資なんてコリゴリ」と後ろ向きになってしまう人がいるとすれば残念です。