株価は上がれば下がるもの、特別な国はない!!

 先週は主要国では中国株の下げが、他の大抵の国が上昇していただけに目立ちました。昨年の10月の高値から約5割急落しています。株式は10年保有すると、約2倍から2.3倍になると期待されています。しかし10年も保有すれば、その間に価値が3分の1程度まで価値が値下がりする時期があることも覚悟しなければなりません。
 中国など高成長を続ける国であったとしても、右肩上がりの株価上昇がずっと続くはずもなく、当然株価の調整が入るのは仕方ないことです。振り返れば中国株は2005年から2006年の1年間で倍になりました。2005年から2007年ではなんと6倍になったわけです。これは尋常な値上がりではありません。当然調整があってしかるべし。むしろこの価値の上昇を頭に入れていても、「成長ある国の株価は上がるのが同然」と疑わない、もしくは「下がっても知れてる」と思い込んで投資した人に同情する人は結果論で言えば少ないでしょう。
 「投資する前にこんなに上昇していたなんて知らなかった。事前に説明を聞いていれば投資していなかった」と文句を言いたい方もいると思います。これを良い教訓にするべきだと思います。
 投資する側も説明する側も、投資対象がこれまでどんな値動きをしていて、「現在過去に比較して高い位置にあるのか、安い位置にあるのか」、そして今後の投資を考えた場合に「妥当な水準なのか、割高な水準なのか、割安な水準なのか」を、相手任せにせず確認しあうことです。
 中国株は確かに2005年からたった2年で6倍になりましたが、2000年の水準からは4倍まで上昇し、現在下げたこの水準は約2倍のところです。過去と比較して位置の高い、安いで言えば妥当水準の範囲内、後は今後を見た場合に「妥当なのか、まだ割高なのか、割安になったのか」を考えて投資判断が必要です。
 私は投資には慎重ですからどんなに有望銘柄であっても、短期間に2倍以上値上がりした投資対象は、本来の価値が定まるまで手をつけません。高値をつけてから少なくても1年は様子を見たいと考えています。