米消費者物価指数が前月比1.1%増、前年同月比で5.0%増。前月比の伸びは2005年9月のハリケーン・カトリーナの影響で物価が高騰して以来、前年同月比の伸びは91年5月以来、約17年ぶりの高い上昇率だったようです。ハリケーン・カトリーナ被害の後、さらに大型の台風が来ると大騒ぎしたのを覚えています。
今回の相場の混乱の様子は、ハリケーン・カトリーナとだぶります。まさか、突然「フレディマック」や「ファニーメイ」の信用不安がこんなに大きく急に膨らむとは想像しておらず、いったん不安が膨らむとFRBさえも緊急事態発言をせざるを得ないくらい、市場は深刻に考え込んでしまいました。
こうなると、何が安全なのかさえも見えなくなります。
債券王と呼ばれる米債券運用大手ピムコのビル・グロス氏は政府の救済により「ファニーメイ、フレディマックの債券の信用力は米国国債に近づく」と見ており、これが割安になれば有力な投資対象としている模様です。「過度に売り込まれ割安になったものを仕込む」というのは投資の王道です。
今、「次の嵐が近づいて来るぞ〜、来るぞ〜。次はもっと激しい嵐になるらしいぞ〜」という話で持ち切り。想像いっぱいで、あんなこと、こんなこと。悪いことばかりが頭に浮かんでいます。
次の嵐が過ぎ去った後は台風一過。ハリケーン・カトリーナの後のように「意外と被害は小さかった。むしろ復興需要が盛り上がるかも」と、相場にとって久々の晴れ間が見えるのではと私は期待しています。「割安になれば買っても良し」、「買ったら後は忘れて、嵐が過ぎ去るのをゆったり待つ」。こんな方針で私はありたいと思います。