確かに問題解決の先が見えたわけではありません。そして、今後もかたづけなければならない問題がたくさんあることもわかります。主要国の政治に安定感が欠けてきているのもわかります。
しかし、昨日の6中央銀行によるドル資金供給という緊急対策や、1980年代の金融危機から景気回復の道をつける役割を果たしたRTCのような不良債権処理機関を設立する計画だとか、日々、政策でこの危機の状態から抜け出すためのメッセージを発信している米国の対応は、ある意味うらやましいです。渋滞時は完全に動きが止まっている渋滞は不安で焦りや怒りを覚えますが、少しでも動いている渋滞であれば確実に目的には近づいているので、「少し我慢すれば流れるようになるさ」と気持ちの余裕を生みます。日本は動きが完全に止まっている渋滞ですかね。
10月、11月の欧米銀行決算や米大統領選を控えて、大きな好転を見込むことは難しいですが、逆にその危機感が継続するからこそ、現実的な対策が少しずつでも前進していく期待を私は持っています。
しかし本来10ドルも一日で上下することが珍しかった金価格が価格の10%変動したり、まともなだと思われた企業の株価が1日で半分になったり、倍になったり。お金の出入りが異常な状態が続いています。こういうときに、「妥当価格はどこか」なんていう議論も空しくなります。
ここは海岸を歩き、綺麗な貝殻を見つけては立ち止まり収集するような、「良いものが見つかったら拾って帰ろうかな」とゆったり眺めて投資するぐらいの気持ちでいいのではないでしょうか。
毎日の値動きで、「今日はどうしようか」と気だけ忙しくしていては身が持ちません。