昨日、ポールソン米財務長官とバーナンキFRB議長が上院銀行委員会の公聴会で「金融安定化法案の早期可決」を求めました。
「そう簡単に結論を出せるものではない」という意見はあります。しかし「市場の混乱が続けば投資や雇用創出の脅威になる」、「不良資産売買により流動性が市場に供給され、投資家の懸念も和らぐ」という二人の考えを、無視して突っぱねることは、議会に対案があるわけでもなく、もはや無理な状況にあると思います。ここでの亀裂・混乱のドタバタは、これまで積み上げてきたものを台無しにしかねず、今後の先行きを決める正念場・ヤマ場を迎えました。
この「金融安定化法案の可決」は事の始まりです。今後も更なる紆余曲折があるでしょう。しかし、最初が肝心という話もあります。この法案が早期可決となれば、その後の大きな勇気づけになるはずです。
そして、米国議会に危機意識の共有が出来ているかも試されています。日本だったら、すんなりと法案可決には収まりそうもない大難題。緊張を持って、事の成り行きが注目されます。