「なんで?」という専門家に何で?

 日経平均株価は3月10日に7021円をつけてから2週間が過ぎ、ニューヨーク市場の日経平均株価先物は8805円まで上昇してきました。
 株価は世界同時株高、日本株式だけではありません。
 しかし専門家の一部から、「何で株式が上がるのか?根拠が薄い。だって現実こんなに景気が悪いし、なんせ100年に一度の金融危機、そう簡単に株式が上がるわけがない」・・・的な話しを聞くことがあります。
 このブログでは繰り返し書いておりますが、そもそも根拠に基づいて株価が上下する動きはとうの昔になくなっています。ムードで上げ下げ、気で上げ下げしています。
 当初「こんなに景気が良いのに株価がこんなに下げるのはおかしい」と言っていたじゃないですか。そして「景気の見通しが悪くなったから株価が先行して下げていたんだ」と好景気の中の株安を容認したじゃないですか。
 今はその逆。
「こんなに景気が悪いのに株価が上がるなんておかしい」
→「景気の見通しは今でも改善はしていないし、まだまだ不安だけど、今後の景気や金回り面で期待できそうなことが少しずつ出てきそう」
それが「株価は底が割れる」と安心しきって売っていた人が焦って買い戻さざるを得ない世界同時株高の形で現れたのだと考えます。ムードの変化が起こっているのです。
 ただ実体が伴わないムードの変化は長続きはしません。値上がり利益を期待する投資対象は再び売り込まれる時期が来ますから、納得のところでは一度売却して、上昇した恩恵を一度確保しておく必要があります。
 せっかく、久々の上昇場面です。今後の自分の投資目的に照らして、何をそのまま残し、何を現金に戻し、そして、次のどんなチャンスに備えようとするのか、今の内に考えておきたいものです。
「何で、こんなに株価は上昇するのか?おかしい」とただ眺め、「やっぱり、下がったか」と値下がりにがっかりする。それだけで終わらせてしまうのは、もったいない時期に入ってきたと思います。