今後の消費をどう読むか、企業は迷っています!!

 本日の日経記事にTDKの上釜社長のインタビューがありました。TDKの業績は回復基調にあります。09年4〜6月期の連結最終損益は32億円の赤字でしたが、1〜3月期の607億円の赤字に比べ大幅に改善しました。7〜9月期も予定通りで推移していて、10〜12月期以降に同社コア事業で不振だったコンデンサー事業での黒字化を期待しているとのこと。

 「ただ10月以降の受注先行きは全く見えず楽観できない。9月の動向を重視している」と迷いがあるコメントでした。
 4〜6月期が「想定よりも悪くはないじゃないか」とサプライズ、7〜9月期も悪くないという感触を得ている勝ち組の企業であっても、同様の感想を持ち、慎重な見方をしているのだと思います。
今回の売上で政府支援で支えられている部分がどの程度の割合であるのか、今後においてもどのくらい政府支援の効果が期待できるのか、そもそも政府支援で支えられている景気の今後は自立に裏付けされた景気に移行していけるのか。企業が先行きに迷って当然です。
 タイミングを待ち、車やテレビ買おうと決めていた人、安くなった不動産を買おうと決めていた人はすでに手を挙げた人が多いでしょう。これから買う人は、無理してお金を工面しなければならなかったり、今までの人よりも買うのに覚悟がいる人が多くなるはずです。定額給付金もパッと使ってしまった後です。
 したがって、国民に迎合する形で追加のばらまき政策が噂に上ることもしばしばあると想定され、そのたびに短期的な相場の急騰が期待されます。短期で値ざやを稼ぐ投機家にとってはチャンスが増えてエキサイティングな環境が続きますが、じっくり投資と付き合っていきたいと考える投資家にとっては、相場に惑わされる機会が多い、やっかいな環境が続きそうです。
昨日の書きました一休さんじゃないですが、「気にしない、気にしない、一休み、一休み」とつぶやきながら相場としばらく付き合っていきたいと私は思います。