昨日は米国の今後の景気を読む重要指標である7月雇用統計の発表がありました。事前予想では平均14万5千人の増加でしたが、結果は11万3千人。一般的に米国景気を維持できる目安として「雇用15万人増加」が必要とされています。これで4ヶ月連続、この数字に届きませんでした。
そのため「米国景気は減速している。8月の追加利上げは見送られる」という見方が強まり、それまで115.53円までドル高に振れていた為替は一気にドル安に振れて114円割れ。ニューヨークダウは一時100ドル上昇、長期金利は低下し4.9%を割り込みました。
来週末もし追加利上げがあればFFレートは5.5%。にもかかわらず、10年の長期金利が4.9%を割り込むということは、FFレートの追加利上げの見送りはもちろんのこと、その先にある「FFレートを引き下げる」展開も市場は視野に入れ始めているということです。果たして、市場の判断は正しいのでしょうか。間もなくその答えが出ます。
私は、米国景気の基調はそれほど弱くないので、それよりもインフレ抑制を重視する流れが勝ち、今回は景気に配慮しながら追加利上げを行うと考えています。みなさんはいかがお考えでしょうか。