「もういいよ」と声かけましょうか?

 昨日は、世界一回りで相場が大きく動きました。悪材料には事欠かない状況ではありますが、余りにも悪い材料にばかり反応してしまっている印象を持ちます。

 ユーロは一時108円台まで円高が進み、ニューヨークダウは瞬間的に9774ドルまで290ドル下げ、最終的には10043ドルで引けるといった大きな変動になりました。
 少し冷静に、以下のことを検証していく必要があると思います。
「ドイツやフランスなどソブリンリスクとは縁遠いユーロ圏の国にとってはユーロやすの影響はプラスに働くのか、マイナスに働くのか」
「ソブリンリスクの台頭により、米ドル回帰、米国国債回帰の動きが見られているが、これは中長期で見た場合、米国経済にとって、どんな影響が出てくるのか」
「ユーロ圏の国々に身を任せて自助努力が見えなかった当事者国から、最近、具体的な財政赤字縮減策が出てき始めたが、これを市場はどう受け止めていくのか」
「本当に、世界経済は再び金融危機に揺れた状況まで戻ってしまうのか。直近発表された堅調な景気を示した指標は過去のものであり、景気はかくじつに悪化へと向かっているのか」
 「前川さん、今日が最良だと思いませんが、やはり そこらへん にあると私も思います。買って忘れようと心に決めたのですが、そうはいっても、相場が買ってすぐに下がれば気持ちが穏やかではいられません。どうしたらよいかと迷っています」
「買ってしばらく報われないことがあると覚悟はされているんですね」
「はい。だけど、しばらく後に振り返れば、きっと あの時は投資のしどころだった と思うんです」
「だったら、買って目をつぶっていて下さい。私のほうから、『もーう、いーいよ』と目を開けていい時期が来たら、声をかけましょうか?」
「そうしてください。じゃー、声かけて下さいね。しばらく冬眠??じゃなくて、仮眠しますから」
そんな、会話を相談者と行いました。