日本株安・円高。本日の投資環境だけをみれば、投資に躊躇してしまうのはやむをえません。
利益確定を急ぐ人、短期の値上がりを望んで投資した人の撤退が出るのも仕方ないのかも知れません。「あーやっぱり下がったかあ」、「あーやっぱり上がっちゃったかあ」と価値の値動きに気を取られ、結局、買うでもなし、売るでもなしで過ごしてきた人は、今後をどうしていくつもりなのか、自分に問いかけたほうが良いと思います。
結局は、おそらく「買うでもなし」「売るでもなし」を繰り返し、ただ値動きが気になってしまうだろう人は心を乱されるだけ時間の無駄です。「12000円になったら売る」とか「1万円になったら買う」とか、こういうタイミングが来たら、さすがに検討するという水準を決めて、相場から離れて、今すべき他のことに集中しましょう。
一方で「今は買えないけど、この水準まで下がって割安になったら新規投資、追加投資を考えたい」と様子を見てきた人は、下がってきたことで弱気になってしまうのではなく、「今は本当に投資すべき時なのか。投資すべきと考えたあのときと今は何か事情が変わってきたのか。その事情は投資の考え方を改めなければならないほど大きなものなのか」を現状に照らして、よーく考えてもらいたいと思います。
今年は繰り返し、高い失業率と食料価格・エネルギー価格の上昇懸念で社会問題化し、特に新興国経済が混乱する様子が伝えられる機会が増えると思います。しかし、それは明確な問題が解決に向かっていく過程には必要なイベントだと思います。急に解決できる問題でもなく、時間をかけて答えを探していく問題だと思います。
したがって、こういった問題がクローズアップされては売られ、ほとぼりが冷めては買われるの繰り返しが続いていくものと覚悟した方がよいと私は思っています。
こうした投資環境が今後続くことを前提にして、いかに投資と付き合っていくかの自分なりのスタンスを固めておきたいところです。したがって、「今をどうするか」ではなく、「今後こうなったらこうする」をイメージしておくことが重要だと思います。