中国の発展に注目され始めた2003年に上海を訪ねました。町は活気に溢れ、中国人の方は生き生きとしていて、今後将来の発展を確信しているのが言葉の端々からも伝わってきました。
しかし当時から、華やかで今後発展が期待できるところと隣接したところに、すでに投資に失敗しさびれてしまった姿がありました。そのことを現地のかたに伝えると「これまで台湾の人がかなり投資して、大きな損を抱えています。今あるのは台湾人のおかげです」と聞かされ、中国の方は冷静に見ているんだなあと感じました。
本日、「台湾の自動車販売が大幅に減少。内需低迷の要因。カードローンの延滞債務者を多数抱えた金融機関が処理を急ぎ、個人向けの信用供与を絞ったため」という日経の記事を見つけ、当時を思い出しました。
今週新しい自民党総裁が決定し、日本は新たな一歩を踏み出すことになりますが、同様に中国、韓国、そして台湾においても、夢から覚めて、現実的な対応を先延ばしにせず、行動が求められるようになると思われます。不安になり出すと、何を見ても不安に感じて、何も手につかない状態になりがちですが、一番大事なのは「まず目の前の不安をひとつ解決すること」。
あれもこれもと議論だけを広げず、解決するための優先順位を明確にして、国民がわかるリードを期待したいと思います。
これまでのように自然に任せて税収が増えるほど、日本を含めてどの国にも余裕はなく、2007年に何を準備したかでその後の安定確保に差が出ると私は思います。もちろん国だけではなく、個人にもあてはまることだと思います。