ついにニューヨークダウ指数は15000ドルに届き、シカゴの日経平均先物は14300円目前まで上昇しました。「米雇用統計の好調な数字を受けて上昇した」と市場コメントにありますが、個人的には欧州中央銀行が政策金利を0.25%引き下げて史上最低金利の0.50%とし、財政の緊縮策よりも経済の成長政策を優先せざるを得ないと方向の転換を明確にしたことが大きいように思います。
米国、そして日本、これに欧州が、問題を抱えながらも金融緩和を通じて、まず経済成長を図らなければ先には進むことができないと踏み出したことになります。こうなると、経済成長よりも国内で抱える構造問題の解決を急ぐとした中国も、構造問題の解決はもちろん大事だけど経済成長の鈍化を放置していたら政権が持たないと、直に歩調を合わせざるを得なくなると思います。
この中国の転換はまさにサプライズ。リスク資産投資の拡大が与える影響が個々人にとって好ましいものであるかどうかは別として、リスク資産への投資に押し出されていく流れはさらに加速していくと考えたほうが素直ではないでしょうか。
「この動きが2013年の年内で収まるわけがない」というムードの高まりが、いったん去っても、それよりも大きな次の波を呼び込みます。寄せては返す・・・・です。