ちょっと本当の意味は違うのですが、安倍総理の総裁再選会見でのコメントで、まず私の中で浮かんだ言葉が『物言えば唇寒し秋の空』でした。
「経済最優先」「新(?????)3本の矢」・・・・、アベノミクスは第2ステージに入る
新とつくからには、前の3本の矢の成果をどう受け止めるのかの検証があってしかるべしなのに、何も無しで「新3本の矢」とはっきりとした言葉で言い切るだけでおしまい。
アベノミクス第1ステージの課題積み残しには触れず、反省も無し。
経済最優先と空念仏でも、自信満々の表情。
反省がなく、課題の整理もせずに、「頑張るから応援してください」では白けるばかりです。
おそらく多くの人が「GDP600兆円」「出生率1.8」と聞かされて苦笑いしたのではないでしょうか。
ワーゲンショックがトドメとなり、私はイエレンFRBは政策金利引き上げの機会を逃してしまったと思います。政策金利の引き上げ見送りになると、ドル高が修正され、ドル安・円高基調になるという専門家の声も多いようですが、私は逆で、再びドル高が進行するきっかけになると考えています。
今起こっているのは、「米国は政策金利を上げられるのに上げることができない」という状態から「米国も政策金利を上げる状況ではなくなった」状態になったのだと思います。
つまり、今までは米国は金利上昇。その他の国は金融緩和を続けざるを得ない、というバランスでドル高が進行してきました。今後は米国だけは金利を引き上げる環境が整うのを待つ中で、その他の国は相変わらず金融緩和を続けざるを得ない状況となり、消去法でドル以外の通貨が弱含みで推移する方向が決まってしまったと考えるからです。
米国金利が上昇する要因が消えたので、金利上昇を待っていた資金は債券へと流れ込み、債券バブルに向けての地ならしが整ったと考えています。