貯蓄の領域に踏み込み、パンドラの箱を開けてしまったマイナス金利!!

 ついに日経平均株価は16000円割れ目前。頼みの円安期待も現状は1ドル=115円割れとマイナス金利の影響は今のところ裏目に出ています。


 株価や為替の動向は他人事でいれたけど、「預貯金がマイナスになるかも」と思うと、金融機関への不満は高まるばかり(黒田日銀総裁は個人の預貯金がマイナスにならないと断言したけれども)。


 これまで預けていて利息がつかなくても文句を言わなかったのに、預けて手数料を取るってどういうこと?


 あまりに預貯金が身近な存在であるが故に、「これからどうしたらよいのか?」と国民の不安は日に日に広がるばかり。


 「マイナス金利になると言っても大きなマイナス金利にするわけでもなく、これまでがゼロ金利だったのだから実質はさほど変わらない。国民の皆さん、冷静に、冷静に・・・」


 投資と貯蓄は違うのです。投資はみんながやらなければいけないものではないけど、貯蓄はないと不安になるものです。その貯蓄から、本人の意志を無視して追い出すような政策を取れば、混乱するのは当たり前。


 「こんなに混乱するなんて想定外」と日銀の皆さんが言い訳するなら、まさにビックリポンです。浅慮と言われても仕方ないでしょう。


 日本がマイナス金利を導入した以上、先行した欧州のマイナス金利や追加緩和は色が失せてしまい、今のうちに出来るだけ早くユーロ資産が落ち着いているうちに逃げようとするでしょう。


 現在の円高は年初にあったように、円高・ドル安ではなく、円高・ユーロ安の流れだと思います。ドル高の基調には変化はなく、いずれは売られる通貨の対象は、マイナス金利を導入したユーロから円に移り、円高への振れ幅が大きいほど円安への振れ幅を大きくするものになると思います。