私は、どうも米シティーグループに悪意を持っているようです。日経新聞に「米シティ、東証上場」の記事タイトルを見た途端に、「退職金マーケット」、「M&A、三角合併解禁」が頭に浮かびました。
富裕層の資金を狙う、機械的に、効率的に、冷静に。「そんなやり方が日本で通じるわけがない」と思っていた自分は、日本からシティが撤退する報を聞いたときは「そら見ろ」と思いました。
そのシティが再上陸するそうです。私はじっくり、シティを観察していきます。この一旦染みついたマイナスイメージを、今度のシティはプラスに変えてくれるでしょうか。
日本と欧米の金融機関では利益率の高さが全然違います。日本は欧米の金融機関の収益性を見習えと言われています。欧米の金融機関は自分でリスクテイクした結果の高収益です。場合によっては大きな損失の発生もあり得ます。
日本人は、欧米の金融機関のような高収益を追求する銀行の姿を望んでいるのでしょうか。
法人が儲かると思えば法人。個人が儲かると思えば個人。儲かるチャンスがあれば、国内、海外、アジア、日本、どこにでも出て行く。非効率であると、見切れば撤退する。
また悪意な言葉を吐いてしまいました。日本の金融機関には、欧米を闇雲に見習うのではなく、「やっぱり日本の金融機関は頼りになる」という存在であってもらいたいと願います。かつてのシティのような銀行ばかりになってしまったら、預金者は銀行マンの顔色をうかがい、「大丈夫な人か」と気を抜いたつきあいができません。またまた悪意の言葉を吐いてしまいました。(私の個人的な印象であり、実際そうであったということではありませんので、悪しからず)。