この土曜日、日曜日は、色々な方から為替相場、株式相場、そして個別の投資対象に対しての今後について、たくさんの問合せを受けました。それはもう、すさまじいぐらいです。大半はこれまで円高、株安になる場面を待たれている人の質問ですから、深刻な話は少なかったのですが。
米国FRBの公定歩合の緊急引き下げの対応には「そういう手もあったのか」と思いましたが、FRBとしては次の手である「FFレートの緊急引き下げ」のカードを残さざるを得ないぐらい、現在の相場環境がすぐさま落ち着くと生易しくは捉えていないという証明ではないでしょうか。
現在の相場は理屈で動いていません。回りがどんな行動に出るか、見当もつかず、自分はどう対処したらよいか、不安心理でパニックになっています。まだ底は確認できていません。少なくてもこれだけ短期間に大きく下げたわけですから、高値で株価を売り抜けられずにつかまったままの人、円安で為替を固定してそのまま次の手を打てていない人がたくさんいます。
したがって、株価上昇も勢いが止まれば売りが優勢になり押し戻され、円安の動きも止まれば円高に振れることに対するヘッジの円買いもしばらく続くと思われます。
したがって、短期で株高や円安で利益を狙う投資家の参加は少なくなり、リスクに過剰反応し投資の継続をあきらめた投資家の売りは今後も続くので、どちらかというと、株安、円高を望んでいた投資家にとっては買いチャンスが続くため、じっくり拾うスタンスでよいのではないでしょうか。
水準は、すでに株式も為替も中長期の立場で言えば割安な水準です。しかし日経平均株価指数も2003年1万円を割り込んだ水準は割安でしたが、その後8000円を割れて再び1万円に戻るまでには半年かかりました。それぐらい、割安を買うには辛抱が必要です。ここでは、この辛抱を前提に投資に取り組む心構えが必要だと思います。私は現在の水準は割安だと信じます。