三菱UFJ銀行が投信販売の専門チームを編成し、金融資産1000万円以上の富裕層との取引拡大目指すとのこと。きっかけは、一部の顧客から「高度、複雑な運用商品」の要望が強いらしい。そのため、説明能力が高い「運用のプロ」がこうした顧客に集中対応することにしたようです。
「高度、複雑な運用商品」って、果たしてどんなものなのだろうか?気になってしまった。
顧客から「高度で複雑な運用商品はないのか?」という話はないだろう。
とすれば、顧客から「これってどういうものなのかな?」と他の金融機関から持ち込まれた金融商品の説明を求められて、その金融商品が「高度かつ複雑なもの」で答えられないケースが多いと言うことでしょうか?
それとも自分が案内してもので、顧客から「これってよさそうだけど、仕組みを教えてくれない?」とマニュアル以外のことを問われて、「高度かつ複雑なもの」であることに気付かされたケースが現場に多かったからなのだろうか?
自分で案内しているものが「高度かつ複雑なもの」であるという認識がなく、これまで案内していたとしたら問題である。
案内しているものが「高度かつ複雑なもの」という認識がなければ、当然顧客にも「高度かつ複雑なもの」という認識が伝わるはずがありません。その顧客の目的、経験、許容度に照らして、金融商品を案内する金融機関としての根底の役割・使命が疑われてしまいます。
私にはやはり気になります。「高度かつ複雑な」金融商品というのは、どんな内容のものなのでしょうか?
三菱UFJ銀行では、数人で構成したチームを年度内に4,5チーム。来年度は20〜30チームにするという計画らしいですが。4,5チームで20人ぐらい、20、30チームで100人から150人ぐらいですかねえ?あの大きな銀行で足りるのでしょうか?
専門チームに丸投げでは現場は育ちません。当然努力はされていると思いますが、現場に投資相談の窓口として自信をつけさせていく仕組み作りの方がより重要かつ喫緊の課題だと思います。