投資の心理は、相場の熱い面を注目するか、冷たい面を注目するかで、同じ出来事に遭遇しても受け止め方が変わってきます。これまでのところ、期待しすぎた反動から、見るもの全てに疑心暗鬼となり、相場の先行きに自信を持てずに来ました。現在でも耳に入る話は後ろ向きなものばかりです。しかし受け手は既に期待しなくなっていますから、「そんなこともあるだろう」と売り材料にびっくりして慌てて売りを出す人も減った様子です。逆に、下がると思って売りを仕掛けした人が思ったほど下がらない展開に焦って買い戻しを繰り返すようになってきました。
これまで「相場はしばらく下がるもの」と安心して売ってきた人の心中穏やかならず。「売っていた人は買い戻し」、「様子を見ていた人の打診買い」が相場をジリッと底上げする展開を私は想定しています。ただし、割安から妥当価格への模索ですし、おそらく全部がハッピーになるのではなく、誰が見ても割安で放置されていたものから徐々に修正されるのだと思います。したがって、「他は上がっているのに、自分のは蚊帳の外で淋しい」という人がいるかもしれません。
この機会に自分の投資しているものが「割安なのか、妥当なのか、まだ割高なのか」を第三者の目で確認することをお勧めします。