昨日のブログについて、以下の質問がありました。これは、大事なことなのでこの場で返答したいと思います。
内容
前川さんの強気の意味するところは、「皆が、今、買いたくないものを買え!」の一言に集約されると思います。チャートもテクニカルも壊れて当てにならない。相場格言で、今の状況にピッタリなもの。野も山もみな弱気ならあほうになりて買いの種まけ。
確かに、キャノンでもトヨタでも目を瞑って、小生、買いました。勿論、自己判断(笑)。でも、もっと、皆が買いたくないものは?
これ、恐らく、欧米の銀行株?因みにCitiBank、東証外国株式部に上場してますね?
1.流動性が問題だが、幸い東証外国株式部の中では売買高は一番、多い。
2.問題は、東証から撤退すると強制売却を迫られる。但し、Citiは以前、東証から撤退し、日興子会社化と併せて、再上場した。今度、また、撤退ではヒンシュクを買うか?
前川スピリットだと、キャノンじゃなくてHSBCとかCitiじゃないですか(笑)?
ご質問ありがとうございます。
私が現在、日本株投資に注目しているのは、国内の金利水準はもちろんのこと、海外の金利水準と比較しても、日本株式の配当利回り+値上がり期待のパフォーマンスが割安だと考えること。
加えて値上がり利益を期待する欧米株式、新興国株式、内外リートに対して、現在の位置で投資した場合、「これからどこまで上昇が期待できるのか」、「これからどこまでの下落を覚悟すればよいのか」を想定すると、余り上昇は望めず、下落は予想外に大きくなるかも知れないとリスクがリターンに見合わないと考えています。
しかし、キャノンとか、トヨタとか、武田など、好業績が背景にある銘柄は、株価が値下がりした場合の下値メドが過去のチャートやPERなどの投資指標で、ある程度想像がつくはずです。現在投資しようとする株価からその下値メドまで下がるリスクと、配当利回り+2割程度の値上がり期待とのバランスが取れているのであれば、投資する価値はあると考えます。したがって、私が日本株式の銘柄選択で重視するのは、下値メド、そして上昇期待の幅が自分で想定できるわかりやすい、シンプルな銘柄であることです。どんなに割安だと人の話しを聞いても、自分でその割安さが理解できないような銘柄は投資対象にしていません。
したがって、欧米の金融機関の株価はキャノンやトヨタに比べて、もしかしたら割安なのかも知れませんが、私の中で「どこが下値で、どこが妥当で、どこまでの値上がりが期待できるのか」がイメージできないので、投資対象からはずしています。
私は株式投資を行う意味は、2割以上の値上がり期待が見えている時だと考えています。2割以上の値上がり利益は、どんな値動きの小さな、地味な銘柄であっても、割安に放置されている時に投資すればチャンスがあるものです。今株式投資で2割利益が出ればOKと考えることができる投資家であれば、自分の知っている銘柄の中で投資タイミングをはかればよいのではないでしょうか?わざわざ知らない銘柄でドキドキする必要はありません。
じっくり投資できるこの機会に、ひとつでもふたつでも、自分の好きな企業を見つけて、候補銘柄を増やしていただきたいと思います。
先日私のクライアントが話してました。「こんなピカピカの銘柄にずっと投資してみたいと思っていました。それがこんなに安く買えるなんて」と喜んでいました。それは明日利益を出すことを望んで投資しているわけではなく、半年後、1年後先を考えている投資です。しかし、1週間後、その日が来ないとも限りません。ワクワクしませんか?当てにしないラッキーほど、得した気になるものです。