最近は何の因果関係もなく、通り魔的な殺人が増え物騒な社会となりました。「ムシャクシャして、誰でも良かった」という話を聞くと、空恐ろしく感じます。自分を大事に思えない人は人の命も重要でない。自分を愛せない人は人から愛を受け取れない。
何度かこのブログでも取り上げましたが、福井日銀総裁の村上ファンド投資問題の決着が総裁を辞任させることが目的であるかのように扱われていることに強く懸念しています。福井氏を買っている私でさえ、明確さを欠く答弁に苛立ちを覚えます。「何故すべてを明確にしないのか」、誰かをかばっているのではと疑いたくなるような、らしくない姿勢です。だけど、村上ファンド問題は福井氏の個人的な部分です。米国FRB議長がバーナンキさんに交代してから続く世界的な市場の混乱を収めるためには、日米欧の中央銀行同士の協力態勢は絶対欠かせないものです。加えて小泉首相の交代を控えてゼロ金利解除の日程が迫る現在は、福井日銀総裁への内外の期待の大きさが裏目になり、采配次第では市場が大混乱するかもしれない難しい舵取りの時期にあります。日銀総裁の公的な顔、役割の重要性を優先して、福井氏はすべてを明確に説明して、早く日銀総裁としての仕事に集中していただきたいと切に願います。まずすべきことは、2度と今回のようなことが起こらないように明確なルール作りを行うこと。それには福井氏の状況を知ることが早道なのは言うまでもありません。
何かというと「やめろ」という人。自分の代わりは誰でも出来ると自分自身を軽く見ている人ではないでしょうか。「辞めれば事が済む」と清々して簡単に仕事を投げ出す人に重要な仕事についてもらうのは迷惑です。無責任です。私は「職責を全うします」という福井氏の決意を信じて、今後に対する期待は現在も変わりません。