メリルリンチは救われ、リーマンは切り捨てられました。何故ベア・スターンズを救済し、何故リーマンが切り捨てられたのか。これから、判断基準のモノサシが明確にされてくるでしょう。
当然リーマンを切り捨てたら「市場でどんなショックの影響が出てくるのか」をあらかじめ想定した上での決断であり、今後の各国政府間、中央銀行間の意志がどんな形で表明されていくのかが注目されます。
本日は信用取引などデリバティブ取引の参加者にとっては厳しい日となるでしょうが、現物取引を行っている参加者は値動きに惑わされるのも憂鬱になりますので、こうした買い場を待っていたという方以外は個別銘柄の動きを追うことはせず、本業にいそしみましょう。
ここまでの大きなショックですから市場任せにはできませんので、政府・中央銀行当局から具体的な対応が矢継ぎ早に出てくると期待されます。それは決して、相場に好材料になるものばかりでは当然ありませんが、モヤモヤとしていた懸念材料が明白になる過程は、中期で見れば好ましい環境に近づいていると思います。しかし、これから余震は続きます。今回に近い大きな余震がこれからもあるかもしれません。「リバウンドをかすめ取ろう」という中途半端な気持ちで追加投資を行うのは、先の状況が少し見えてくるまでの間、控えた方がいいかもしれません。「ここは少し売られすぎだろう」という理屈が通らない相場ですから、ストレスを抱えることになりかねません。
はっきりここで言えることは、これまで投資に躊躇していた人、預貯金をどうにか効率的に運用していきたいと考えていた人、今後退職金などまとまった資金の運用を考えなければならないと考えていた人にとって、チャンスだということは間違いありません。
「最近めっきり投資の話しをする人がいなくなった」という時期こそ投資に取り組むチャンスです。
すぐに報われる相場でないことは、じっくり落ち着いて投資の準備が出来る相場でもあるわけです。「投資なんてコリゴリ」とあきらめたり、「投資は恐い」と必要以上に恐れず、こういうときこそ、投資に関心を持ってください。
割安のときは淡々と行い、割高では慎重に行うのが、投資との良いつき合い方です。
不安に思う人が多いから、こんなに割安な場面に出会えているのです。みんなが強気に思っていたときに投資した結果は正解でしたか?投資する、しないは別として、投資を検討して損のない時期にあると思いませんか?