米自動車メーカーGMの08年度通期の決算数字が最終赤字3兆円。これでも昨年の方がひどかったというのだから、スケールが違います。大手金融機関の決算の赤字数字にも耳が慣れてきました。企業や金融機関側も、数字を繕って体面にこだわる状態ではなく、正直な数字を出して企業の存続のため救済を意識した情報開示に努めているようです。
「在庫をまず掃く」ことを優先し、生産調整を早めに行った結果、業種・業態・企業によっては、再び増産の動きも出始めました。大きく水準を下げた後の増産ですから、とても景気回復を実感するほどの盛り上がりは期待できませんが、「ただ凌ぐ」姿勢から前向きな一歩に踏み出す動きが出てきたことに明るさが見えます。
さすがに根拠のない期待に踊らされる気持ちは萎えてしまいましたが、「現状以上のことはしばらく望めない中で、これから何をしていくべきか」という、現実を見た対応に考えが及ぶようになってきた人が出始めたようにも感じます。
ここは踏ん張り時ですね。ここであきらめずに踏みとどまれた人にチャンスあれ。
投資家が凍死家になりそうな時期を耐えて、再び投資家になってもいい、ならなくてもいい時期を迎えようとしています。「投資家としてこれからもやっていくぞ」という気持ちが残っていますか?
ここまでに凍死家となってしまった人がたくさんいます。今、投資家予備軍である人は貴重な存在です。大きな期待はせず、されど希望は失わず、次回の上昇相場を楽しみにしていきたいと思います。