為替相場は、主要国通貨も新興国通貨もだいぶ水準を円安に戻してきました。株式相場も世界同時株高、新興国株式の戻りも目立ちます。日本株式もやっぱりアジア株式の一角なのですね。
こうなってくると、「そろそろリスクを取ってみようかな」という人が増えてきます。
今回の暴落は金融危機の深刻化が招いたものです。つまり金融の金詰まり、信用リスクの暴走が原因でした。お金の流れは再び抜け出したところに戻り始めた様子です。
まずは過敏になりすぎた破綻リスクの見直しが入りました。割安になった高格付け債券の買い、破綻を心配しないでよいだろう株式の買い、そして主要通貨の見直し買いが入りました。その買いの原動力はもっと割安になると見た人たちが売っていたものの買い戻しです。
今後、この水準から更に買い上げられる相場になるには、純粋な新規買いの広がりが必要です。中長期を考える投資資金は、急に水準を変えてしまった株式投資には慎重であると思いますが、水準が戻ってきたことを背景に投資意欲は盛り上がっているでしょう。その資金はどこに流れるのか。
私は再び円安と金利差を期待した外貨投資に向かうと思います。そして「もう為替相場にそれほどの円安は期待できない」状態を見て、本格的な株式相場等キャピタルゲイン狙いの対象が盛り上がってくるのではないかと想定しています。
しかし、そこまで行き着くにはまだまだ時間がかかるでしょう。逆に、これから何度も円高に振れ、株安に振れて、外貨投資のチャンス、株式投資のチャンスが繰り返しあると思います。
チャンスだと思わないと見えてこない変化だと思いますので、私は今、目を凝らして相場の行方に関心を持っています。