1+1=??

 本日の日経記事から3つ。
 「日興コーディアル買収 三井住友に優先交渉権」
 「新生・あおぞら銀行 統合交渉」
 「野村 リーマン部門買収も重荷」
 1+1の答えは当然2なのですが、企業と企業の場合は一概には言えません。2以上になることももちろんありますが、多くは一緒になった成果が出ないまま。
 日興コーディアルは2007年に子会社の粉飾決算を機会に、シティグループの傘下になりました。この1+1の成果はどう判断できるのでしょうか?当時はメガバンクが及び腰となり、シティグループが受け入れ先となりました。
 今度はそのシティグループから手が離れて、まずは三井住友銀行に優先交渉権が与えられ、三菱UFJ銀行も結果にヤキモキ。双方とも、「他に取られると厄介だけど、引き受けて大丈夫か」というのが正直なところではないでしょうか?個人的には、日興コーディアルにとっては、シティグループから離れてメガバンクの傘下に入った方が日興コーディアルの良さが出しやすくなると期待しています。新たな1+1の成果は? 
 野村のリーマン部門の買収。現在までのところ、この1+1に対して野村の株主は怒っています。
 新生銀行とあおぞら銀行。この1+1も、相当世間にサプライズを与えるような、それこそ「新生銀行」として「既存の銀行とはここが違う」というものがアピールできないと厳しい門出になりそうです。
松下幸之助氏の言葉に
「心配や憂いは新しいものを考え出すひとつの転機。正々堂々とこれに取り組めば新たな道が開けてくる」がありました。
そしてシャープの創業者早川徳次氏の言葉に
「よいアイディアが生まれるのは儲からなくてなんとかしようと苦しんでいるときである」があります。
「なんとか生き延びるために。とりあえず・・・」という意味合いではなく、「今だからこそ、できる何かはないのか」と生きるアイディアをひねり出そうとする前向きなメッセージですね。
 予想を上回る必死の頑張りを、それぞれに期待したいと思います。